『The Departed 』(2006年、アメリカ、6/17/07)
二人の警官志願の若者、William (Billy) CostiganとColin Sullivanが警察学校を卒業します。Billyはその影のある生い立ち故に警察署長のQueenan と上司Dignam にundercoverを命じられ、自分の過去を隠すために刑務所暮しを経験し、出所後、標的であるマフィアのボスFrank Costelloに近づきます。Frankの手下として悪事に手を染めることで精神的に追いつめられて行くBillyは精神科医のMadolynに出会い、いつしか彼女に恋心を抱きます。一方、Colinは貧しい少年時代にFrankに目をかけてもらったことでFrankの仕事を助けるために警察の組織に潜入した男です。Colinは優秀な警官として昇進し、景色のいいマンションに住み、美しい女医Madolynと出会い、何不自由なく暮しています。
数々の犯罪を犯しながら逮捕されないFrankを見るうち、Billyは警察内部にFrankに情報を漏らしている”rat”がいるのでは…と疑いを持ち始めます。また、Frankも自分の組織の中に”rat”がいることを疑い始めます。そして、お互いの素性を知らないままに、誰が裏切り者なのかを探り合う BillyとColin。Billyの上司であるQueenanはそんな裏切り者探しに巻き込まれて、Frankの手下に殺されます。そして、Colin は実はFrankがFBIの情報を提供していたことを知り、Colinの秘密はばらしていないというFrankを非常にも射殺します。
Frank の組織が壊滅したことでundercoverの任務も終了かと思われた矢先、BillyはColinのオフィスで自分がFrankに渡したはずの封筒を見つけ、Colinが警察の情報を漏らしていたことに気がつきます。Colinを呼び出し対決するBillyですが、Frankが警察に潜入させていた別の”rat”に殺されます。その”rat”をも撃ち殺し、自分の秘密を守るColin。しかし、Billyは自分に何かあった時に全てを暴露するための書類をMadolynに託していました。ある日Colinがマンションに帰ると、そこで待っていたのは全てを知ったDignam。彼の銃に倒れる Colin。その窓の外にはColinが愛した寺院の屋根とバルコニーの手すりを横切るratが見えるのでした。
去年の秋に劇場公開された時、「長くてつまらない」という評を聞いたのと、Leonardo DiCaprioがイマイチ好きじゃなかったので、見過ごしてしまった映画です。その後、アカデミー賞を受賞して気になっていたので、ようやく見ました。確かに長かったですが、テンポがいい展開で飽きずに最後まで見られました。特に最後の1時間、騙し合いと駆け引きとでドキドキさせられました。 Leonardo DiCaprioは『Blood Diamond』もいい演技だったし、すっかり「レオ様」と呼ばれるアイドル時代を脱皮した感があります。Frank役のJack Nicholsonも、近年続いたコミカルな役ではなくheavyなマフィア役の方がよく合っていると思いました。