『2 Days in Paris』 (2007年、フランス、2/6/08)
2日間の予定でパリを訪れたフランス人とアメリカ人のカップルの間に起こる『Lost in Translation』的なすれ違い。次々に明らかになる彼女の奔放な男性関係を知り、愕然とする男。二人の間の溝が深まっていく様子をコミカルに描いた映画でした。監督は主演女優もつとめたJulie Delpy。フランスの作品らしい軽妙な仕上がりでした。でも、最後に二人が和解するシーンがほとんどMarionの独り語りになっていて、そこまでの盛り上がりに比べてあっけなかったのが残念です。(★★★☆☆)
(あらすじ)
もう2年間も付き合っているフランス人の写真家Marionとアメリカ人のインテリア・デザイナーJackは、二人が暮らすNYを離れて、ヨーロッパに旅行します。そして、旅行の終りに、 パリに住むMarionの両親を訪ねるのでした。滞在予定は2日間。自由奔放なMarionと神経質なJackは、旅先でもいろいろすれ違う部分があるのですが、フランスに戻って羽を伸ばすMarionに対し、言葉も中間も違う国で戸惑うJackの間には少しずつ溝が広がって行きます。ほとんど英語を話さないMarionの家族と、ほとんどフランス語を話さないJackとは、たいした意思の疎通はできません。それでも何とか周囲に合わせているJackでしたが、街で出会うMarionの旧友たちのほとんどがMarionの元カレだということを知り、自分が知らなかった彼女の過去に愕然とします。自分の分からない言葉で、元カレ達と楽しそうに話すMarion。レストランで偶然隣に座った元カレにぶち切れるMarion。そんなMarionの姿にJackは耐えられなくなって行きます。そして、JackはMarionの携帯電話のtext messageに、元カレから山のようにメッセージが入っていることに気がつきます。辞書で調べると、その内容はかなり卑猥…。Marionはまだ元カレとsexualな関係にあるのか…と疑い始めるJack。二人の間の誤解はどんどん大きくなっていきます。そして、とうとう話し合いがこじれて、二人が別れようと考え始めた時、カッカしていた気持ちをしずめて、仲直りすることにするのでした。